ユーロ圏で追加LTROの可能性
ECBのフォワードガイダンスは12カ月超、あらゆる措置備える=アスムセン理事 | ビジネスニュース | Reuters
アスムセンECB専務理事がLTROの可能性について言及したようです。
LTROは長期資金供給オペの略で、ECBが証券等を担保とし、民間銀行へ資金を貸与します。
これによってMBが増え、流動性が高くなるわけです。
この発言は、数日前のIMFの指摘を受けたものだと考えられます。
ECB、直接資産買い入れと追加LTRO実施すべき=IMF | ビジネスニュース | Reuters
ECBはここ数年では、2011年12月と2012年2月に大規模なLTROを実施しており、為替に大きな影響を与えています。
流動性が高まることはユーロ圏の経済に好影響を与えますが、短期的にはユーロ安になる公算が高いです。
ここ数週間でユーロはかなり売られていますが、LTROが実施されることになればさらに1.2近辺まで下落する可能性があります。
追加LTROについてまだ具体的な実施計画は出ていないようですし、上記の記事でも「足元われわれはちょうど適正な速度で運転しており、ブレーキやアクセルを踏むつもりはない。これは現時点で見られる統計に基づく考えだ。」という発言があり、すぐに実施されることはなさそうです。
ただし今後もユーロ加盟国の財政危機や経済指標の低迷などが続けば現実味を帯びてくるでしょう。
ユーロ圏の動向には注意が必要ですね。