ファンダメンタルズ研究所

為替や株価の動向について主にファンダメンタルズの観点から書き記します。

適正な為替レートについて

為替レートは様々な思惑で動きますが、ファンダメンタルズから考えられる「適正な」為替レートはどのようなものでしょうか。

 

購買力平価は一つの目安になります。

購買力平価も、含める財の種類によって複数ありますが、基本的な考え方は交換できる財の多寡によって、適正な為替レートを導くというものです。

例えば、マクドナルドのビッグマックが日本では400円、米国では4ドルなのであれば、1ドル=100円のレートが適正ではないかと考えます。

もちろn、適正なレートを見積もるためには様々な財を含める必要がありますし、各国の市場の特性(例えば日本は小売・外食が過当競争になっており、財が過小評価されやすい)も考慮する必要があります。

 

購買力平価は、インフレ率の差で変化していきます。

一方の国が他方の国よりインフレ率が5%高いのであれば、その国の通貨の価値は他方の国の通貨に対して、約5%ずつ価値が低減していきます。

 

政策金利は為替レートに影響しますが、政策金利はインフレ率を反映するため、「金利の高い通貨を買う」ことは必ずしも有利ではありません。「金利の高い通貨」は「インフレ率の高い国の通貨」でもあるため、長期的には価値が低減していきます。

ただし、インフレ率を差し引いても政策金利がいくらか有利ならば、その国の通貨は買われることが多いと考えられます。